知識は威張るためにあるんじゃない
ときどきとても残念な人を見かける。
個人的にはそれを「知識のあるバカ」と呼んでいる。
いろんなタイプの人間がいるが、彼らが一番救いようがない。
ただの無知なら学べばいい。まだ未来がある。
けれど彼らは中途半端に知識があるためにプライドが高く、他人を軽視する。
とても惜しい。
学びとは、本やネットで専門用語を集めるだけじゃない。
人とのかかわり、日々の出来事、それらすべてが教材になりうるものだ。
しょせん人間ひとりが見聞きできることなんてたかが知れている。
近所では一番物知りかもしれないが、世界には上がいくらでもいる。
70億の人間がいれば70憶通りの人生と経験がある。
すべてが自分とは違う視点、自分とは違う経験をしている先生だ。
人の話に耳を傾ければ、自分では気づかなかった新しい視点が得られる。
より物事を深く洞察することができる。
無知の知だ。
自分の知らないことがいかに世の中にあふれていることか。
自分の無知を自覚するからこそ、人よりも多くのことを学べる。
知識はただ集めるだけでは無意味だ。
純粋な探求心や実利のためであれば、知識は人を育ててくれる。
だが、他人を言葉で殴るために使われるなら、その知識は身を亡ぼす。