日々是精進、享楽的に。

人生楽しんだもの勝ち。楽しむために日々学ぶ。

知識や技術よりも大切なこと

知識や技術は、いわば道具だ。

 

道具は便利だが、使い方がわからなければ宝の持ち腐れになる。

正しく使えば役に立つが、使い方を間違えれば危険だ。 

道具を腐らせず、間違えずに使うためにはマニュアルが必要だろう。

 

では知識や技術にとってのマニュアルとはなんだろうか。

 

それが哲学だ。

 

哲学といっても難しい話ではない。

それこそ「ひとに迷惑をかけない」といったような当たり前のことだ。

だが、その当たり前のことを見失えば、道具を活かすことはとたんに難しくなる。

哲学のない道具は簡単に凶器になる。

 

たとえば、経済とはなんのためにあるのだろうか。

 

そもそもお金とは、流通を便利にするために生まれた。

相手に価値のあるものを与え、対価としてお金をいただく。

価値を受け取った感謝として、お金を渡す。

価値の交換が世の中をより便利に、より豊かにする。

人と人との助け合い。それこそが本来の経済の精神だ。

 

しかし哲学を失った経済はどうなっただろうか。

 

利益を求めることを追求するあまり、人を軽視する組織が増えた。

顧客をないがしろにし、社員を苦しめて無理やり利益をあげている。

結果として人に嫌われ、自分の首さえも絞めている。

 

健全な企業は人や世の中のために利益を追求する。

顧客を喜ばせ、社員を大切にし、人に支えられて成長する。

 

哲学とはただの理想ではない。

道具を正しく使うためのマニュアルなのだ。

 

道具は目的があるからこそ生まれる。

目的さえあれば、必要な手段はあとから生み出していける。

だから知識や技術よりも哲学が重要になる。

知識や技術を生かすも殺すも哲学次第だ。

 

その道具はなんのためにあるのか。

それを忘れないようにしたい。