日々是精進、享楽的に。

人生楽しんだもの勝ち。楽しむために日々学ぶ。

終わらないオンラインゲームをデザインしてみたい。

去年、僕の好きなオンラインゲームがサービスを終了した。

 

 

今時めずらしいことではない。

ビジネスという文脈でサービスを展開している以上、コストパフォーマンスが低い事業は撤退させるしかない。当然のことだ。

 

理屈ではわかっている。

でも僕の中のゲーマーが投げかけてくるのだ。

「ゲームってそういうものだっけ?」と。

 

 

いわゆるソシャゲと言われる、ガチャ課金型ゲームが流行っている。

たしかにこの形態のゲームは集金力は高いのだろう。

けれども果たしてユーザーはそれを喜んでいるのだろうか?

 

ゲームに何十万と突っ込んだあげく、サービス終了で何も残らない。

そんなものを望んでいる人がどこにいるのだろう??

 

これは極めて深刻な問題だと感じている。

事業者とユーザー、どちらも得しないシステムになってしまっているからだ。

 

 

パッケージ売りのゲームであれば、ユーザーはいつでも好きな時に遊べる。

好きなゲームは保管しておいて、たまに引っ張り出して遊ぶという人はけっこういるはずだ。

 

良いゲームは何度遊んでも良い。

良い物語は何度見ても良い。

 

 

当初あまり知名度がなかった作品も、口コミで広がったり、のちに再評価されてブームになったりすることがある。

その結果続編が作られたり、製作者の評価が上がったりすることもあるのだ。

 

 

コンテンツとして、いつでも手にとって評価できる状態にあること。

これが製作者とユーザー、双方にとってとても大事なことだと思う。

 

 

現状のオンラインゲームのシステムではこれができない。

 

どれほど優れた物語だろうが、どれほど優れたゲーム体験を提供していようが、事業者にビジネスセンスがないというだけで歴史の闇に葬られ、消えるしかない。

 

ビッグタイトルのスピンオフ作品でサービス終了になった場合、さらに悲惨なことになる。

漫画やアニメなどほかのメディアでファンになった人が、ちょっとファンになるのが遅かったせいで、スピンオフの物語に触れるチャンスが永遠に失われてしまうのだ。

ファンは二度と見られない物語に思いを馳せるしかない。

 

 

この、製作者にとっても事業者にとってもユーザーにとっても損しかない、現状のオンラインゲーム運営ルールを、なんとかして変えることはできないだろうか?

 

 

問題点を洗い出してみよう。

 

 

・ビジネスという文脈でサービスを提供しているから終了させるという判断が生まれる。ならばビジネスから切り離せないか?

 

・サーバーを管理しなければならないからコストがかかる。サーバー管理型以外の運営方法はないか?

 

・運営管理者がいるから人件費がかかり、管理者の人格がゲームの評判を落とすこともある。リスクを下げるために自動化することはできないか?

 

・流行り廃りがある。過疎化を意識せず済むゲームデザインはできないだろうか?

 

・収益がマイナスになるからサービス終了する。ならばプラスにできるデザインはないだろうか?

 

 

例えば、運営をユーザー自身が管理することはできないだろうか。

 

ビジネスと切り離し、善意の運営によって費用を賄うことも可能だと思う。

クラウドファンディングやエンゼル投資が流行るような時代なのだから。

 

毎週イベントをやるとか定期的にアップデートをやるみたいな「時間稼ぎ運営」は個人的にはいらないと思っている。

ゲームプレイを強要されている感があるからだ。

 

どうしても毎週イベントみたいなことをされると奴隷のように働かされている気になってしまう。

これがユーザー離れの大きな原因じゃないのかとさえ思う。

 

エストやイベントをユーザーが作ることができれば、コンテンツは無限に生まれるのだから、飽きることはない。

企業はもっとユーザーを信頼しても良いのではないだろうか。

 

 

具体的にどのようなデザインにすればいいのかはまだわからない。

けれど、この試みが成功すれば、あらゆるものがネットワーク化する5Gの時代の、オンラインゲームのあり方のお手本にできるんじゃないかと思う。

 

なにかご意見のある方はコメントしてほしい。

ネットの知恵を集めれば、決して不可能な夢ではないと信じている。