そのテクニック、使いこなせてますか?
古本屋でいくらでもビジネス書があるとはいえ、ダメな本もたくさんある。
本がダメというよりは、どんな知識も扱う人次第なのだけど。
たとえばセールスは相手と仲良くなることが大事と書かれているとする。
まあそれ自体はそこまで間違いではないと思う。
お互いを知ることで取引しやすくなるのは確かだ。
だが本質は仲良くなることじゃない。
信用を得ることが重要だ。
いくら仲が良くても信用できなければ取引はしたくない。
あまりにも親しくなりすぎるとむしろ取引しづらくなる。
雑談ばかりして相手の時間を奪う人もいたりする。
取引相手の時間を無駄に奪うことは基本的に失礼なことだ。
仲良くなるどころか相手を怒らせることにもなりかねない。
信用を得ることが大切なのであって、仲良くなるのは結果でしかない。
信用さえあれば仲が良くなくても取引はできる。
これは考えてみれば当たり前の話だ。
企業に親近感を感じることはあっても仲良くするなんてことはない。
それでも私たちはいろんな企業の商品を買っているじゃないか。
よくある心理テクニック系も注意が必要だ。
統計的にほとんどの人が同じ反応をするとしても、例外はあるものだ。
統計が示すのは傾向であって、すべての人がそうなるという意味ではない。
信用できる人なら素直に従うけど、信用がないなら話を聞く気にもならない。
同じ心理テクニックでも、信用の有無で結果は大きく変わるだろう。
ふだんの態度や誰が言うかも無視できない要素なのである。
このように、ポイントを外したテクニック本はたくさんある。
むやみに鵜呑みにせず、テクニックに溺れることなく、本とつきあおう。
テクニックは使い方を間違えば逆効果になることもある。
なぜそのテクニックが有効なのか。
その場面で使うべきかどうか。
常に考えるようにしよう。
本質を外しているようなダメな本でも、見る目を養えばそこから学べることはある。
ちゃんと考えれば、知識は血肉となって支えてくれる。
視野を広げたい人へおススメなのです
私がしつこくマーケティングとセールスについて知ってほしいという理由は、コストパフォーマンスが高いからだ。
その手のビジネス書は無数に出ている。
古本屋にいけば1冊数百円でいくらでも手に入る。
なのに悩みの半数くらいを解決する力がある。
お金があれば健康的な生活をすることもできるし、嫌な上司のいる会社にしがみつく必要もなくなる。
大切な人を助けたり、世の中のためになることもできる。
まあそこまではよく言われる話だと思う。
私がマーケティングとセールスをおススメしたい最大の理由は、人間としての成長にもコスパがかなりいいからだ。
マーケティングやセールスはそれだけを学んで終わりではない。
現代のそれは、統計学的手法で効率化を図っている。
そのために統計学についても学べる。
結果をコントロールするのは科学だけれど、人を行動させるのは行動心理学だ。
心理について学ぶということは、脳の働きを知る脳科学へとつながる。
人の行動を知るということは、人とはどういう存在なのかという哲学へと至る。
個人の心理の状態から、世の中全体の動き、未来予測まで。
そういった世の中に流れるもの、「真理」や「本質」や「法則」とよばれるなにか。
この世界の正体ともいえるようなものに肉薄していける知恵が得られる。
これはべつにビジネスに限った話ではない。
どんなものも極めようとすれば、なにかしら別分野の知識が必要になったりするもので、視野を広げざるをえなくなってゆく。
だから入り口はべつにどこでもいいのだけれど、前述のとおり、現実的に役立つメリットを加味すると、お金について学ぶことから入るのが効率いいんじゃないかなと思う次第なのです。
次いでコスパが高いのが哲学だと思うのだけれど、いきなり哲学から入るのは敷居が高すぎるからあんまりおススメできない。
哲学の本を1冊でも読んだことのある人ならわかってくれると思うけれど、入門書の類でも1冊きちんと理解しようとすればめちゃくちゃ時間がかかる。
1ページ読み進めるのに、冗談ではなく1週間かかったりする。
そんだけ悩んで知恵熱出してなんとなくこうかなという当たりをつけて、それをすべてのページで繰り返すのが哲学書。
だから1冊の本を長く読み続けられる。そして脳がすごく鍛えられる。
1冊あたりの価値を考えると、ある意味これほどコスパの高いものもないと思う。
そしてビジネス関係との相性も抜群だ。
まあすべての本質へ迫るのが哲学なので当たり前なんだけどね。
まあそういうわけで、視野を広げるのにとても役立つからセールス、マーケティング、そして自信のあるひとは哲学を。
興味をもっていただけたなら、お近くの本屋さんで1冊買ってみると面白いかもしれませんよ。
人生の質をあげるためにも知っておいてほしい
ひさびさにお金の話をしてみる。
自分は海外の事例を含めた、さまざまなビジネスの研究をしてきた。
その結果として実績ゼロから商品を販売することもできた。
セールスとマーケティングに関してはわからないことがないくらいには学んだ。
もちろん専門用語や新しい概念など、知らないことはたくさんあるだろう。
けれど結局のところ、商売は利益を出すというシンプルな目的しかない。
見た目や手口が変わってもその本質が変わることはない。
とても単純なものだ。
マーケティング、セールスの目指すところは最大化である。
何を最大化するかは重要ではない。
なんでも最大化するのだ。
(最大化とは無限に大きくすることではない。可能な範囲で、できるだけ大きくすることを言う。たとえば顧客数の最大化という場合、その商品を必要としている人すべてに販売するという意味だ。それを超えることはしてはいけない。残念ながら超えることもできてしまうのが問題なのだが、それはまた別の機会に話したいと思う。)
ふつうは利益を最大化しようとするだろう。
そういう文脈でしかマーケティングとセールスを見ることができない人は多い。
でも、それではもったいないと思う。
集客の理論は、人を集めることにならなんでも応用できる。
優秀な人材を集めることもできれば、自分を売り込むことにも応用できる。
言語やデザインの性質まで理解すれば、応用範囲はさらに広がる。
仲良くなれそうな人だけを集めたり、逆に嫌いな人とは距離をおいたり。
ビジネス以外の、人生の質をあげるためにも活かせる技術だ。
最大化と言っても、広げるだけが能じゃない。
どれくらい広げるかは自分でコントロールできる。
必要な範囲で、必要な分だけ、集めることが可能になる。
なにを集めるかは自由だ。
人を集める、お金を集める。人気を集める。注目を集める。信用を集める。
どのくらい集めたいのか、知る人ぞ知る存在になるのか、世界で活躍するのか。
マーケティングとセールスについて学べばその範囲をコントロールできる。
自分がどう生きたいのか、好きに選べばいい。
自分の場合は、表に出るのは好きではない。
できれば裏方でひっそりやってたい。
せっかく学んだのにあんまり広げたくない。
人見知りなので勘弁してください(笑)
我ながら残念な性質ではあるけれど、きっと似たような人は多いんじゃないかな。
そういう人たちの希望になれればいいなぁと思いつつ、今日もこっそり生きていく。
広げる範囲をコントロールできるからこそ、こっそり生きていけるのだ。
知識を有効活用しているということにしておこう。
ちなみに、このブログは
「楽に、楽しく、人生をエンジョイするために学ぶ」
がコンセプトなので、そのために役立つことはなんでも書いていく。
中でもお金については、ネットって怪しいサイトか専門用語の難しい記事しかない印象があるので、もっと普通の人によりそった記事を書きたいと思う。
今はアフィリエイトやYouTuber、少額株やクラウドファンディングなど、副業やお金稼ぎが一般の人にも身近なものになった反面、甘い言葉に騙されて上手くいってない人もとても増えている。
ただでさえ格差が広がり続け、AIに仕事が半分は奪われようとしている時代。
ちゃんとしたお金の知識を身に着け、自分の身を守る必要があるだろう。
お金を自分の人生と切り離すのではなく、自分自身の一部として、手足や言葉を操るのと同じように、あたりまえに扱えるようになってほしい。
べつに大金持ちを目指す必要はない。
生きていくために目をそらすことなく見つめてほしい。
商売とは、だれかの役に立つことを生み出す技術でもある。
だからお金に興味がなくてもいい、人と支え合って生きていくためにも、知ってほしい。
「世の中」という実態のないものに言いたいことはない。
ただ、いろいろな事件を見るたびに悲しくなる。
お金を嫌うような言葉を目にすると切ない。
だから、そういったことが少しでも減るように、伝えていきたいと思う。