モチベーションをあげる「200時間の法則」と「自己ルール化」
今週のお題「わたしのモチベーションを上げるもの」
前回モチベーションアップについて書いたが、あまりうまく伝わらなかったようなので実例を交えてくわしく解説したい。
結論として「インセンティブ」が重要であるという主張に変わりはない。
けれど日常で使われることがあまりない「インセンティブ」という語を使ったことで、伝わりづらくなってしまったような気がする。
いいかえるなら「ご褒美」か「メリット」なのだが、それでもやはり伝えたいことには届かない感がある。
一番適切なのはきっと、「喜び」なのだろう。
前回は「人の笑顔」や「感謝の気持ち」を例としてあげたが、これは仕事のやりがいとして実感している人も多いのではないだろうか。
だから今回は、それ以外の「直接的に人に貢献しないこと」「感謝に還元されづらい」ことをやるときの実例を話そうと思う。
たとえば私は、この世界の法則を観察して見極めることを趣味としている。
だからブームになっているものがなぜ流行したのかや、どのあたりが評価されているのかなどを調べたり、実際に体験してみたりするようにしている。
趣味そのものには「やってて楽しい」という、シンプルなインセンティブが発生する。
人から言われなくてもついやってしまうし続けていける。
モチベーションがダウンすること自体が少ないだろう。
しかし私の場合、かなりの苦行を伴うことがある。
流行したものが自分の好みにあわないことも多いのだ。
興味のある物事について、より深く知りたいという欲求はかなり強い。
「知的好奇心」がインセンティブとして働く。
理解できた時のスッキリ感、納得感、もしくは成長の実感。
それらもインセンティブになるのだろう。
だが、本当に自分の趣味にあわないものを体験し続けることは辛い。
たとえば、私は萌え文化というものがいまいち理解できなかった。
アイドルブームもよくわからなかった。
人間は強く生きるべきで、そういったものに頼る心は弱さだと考えていた。
自分だけの世界に閉じこもる、オタク的な生き方は理解しがたかったのだ。
だが一般大衆に受け入れられ、ブームになってくるとそうも言っていられない。
なので大衆の心理変化を理解するために、自分から参加するようにした。
全く理解できない世界で生きることはとてもむなしい。
やることなすこと、すべてが無駄で無意味に思える。
これのなにがいいの?これのどこがおもしろいの??
そういう疑問と戦い続けることになる。
しかも、その答えは自分の中にないのだ。
周囲を観察し続けることでしか理解は得られない。
だが、その理解へのハードルはとても高い。
モチベーションが続かず、多くの人が途中で投げ出してしまうことだろう。
萌え文化に対する目が変わったのは、「日本鬼子」を見た時だった。
本来は中国語で日本人を貶す言葉なのだが、それを擬人化、萌えキャラにしてしまうという事件が起こったのだ。
憎しみの感情を受け止め、それを笑いと喜びに変えて返す。
このやりかたでどんな攻撃も無効化してしまう。
なんて強い文化なのだろう。
この経験のおかげで、萌え文化への理解が深まった。
人の弱さを肯定できるようになったし、ただ弱いだけじゃないこともわかった。
辛い日々を生きるための糧となり、人々を癒すことの素晴らしさを知れた。
同じように、モンハンブームも自分にはよく理解できなかった。
だからモンハンもプレイしてみた。
モンハンだけではなく類似するゲームもたくさんやってみた。
結果、長時間の苦痛を乗り越え、その本質に迫ることができた。
大型敵を倒して素材を集め、武具を強化する。
いわゆるモンハンシステムの中毒性の高さを理解することができた。
これらの経験を通してわかったことがある。
大抵のことは200時間もすれば、なにかしらいいところが見つかるということだ。
200時間を仕事に換算するなら、8時間労働として25日間。
1か月ほど勤務すれば、なにかしらその仕事の良さをみつけられる計算になる。
あくまで私の理解力にとって200時間であり、人によってこの時間は大きく変わる可能性はあるだろう。
だがもし、自分のやっていることが好きじゃないとか、楽しみを見出せないでいるなら、参考にしてみてもいいかもしれない。
とりあえずはじめは200時間耐えてみる。
これを目標としてモチベーションを持続させることもできるのではないだろうか。
少なくとも私は、ひとつの目安ができたことで気が楽になった。
話を戻そう。
200時間で楽しみがみつけられるとはいえ、それまでは苦痛が続く。
その間のモチベーションをどうすればよいだろうか。
もしくは、どうしても好きになれないことがあるかもしれない。
好きではない作業をやるときのインセンティブはどうするべきか。
1つ提案したいのは、自分なりのルールをつくることだ。
たとえば、毎回同じ作業を繰り返すなら、1秒でもタイムが縮むように動いてみる。
もしくは精度をあげるためにがんばってみる。
いままで誤差が10ミリあった作業を9ミリにしてみる。
それができれば8ミリ、7ミリ、と精度をあげていく。
つまり、作業をゲーム化して楽しむということだ。
めんどくさがってダラダラやっているといつまでも嫌な作業のままだ。
しかも時間がかかって疲れる。
ルールを作って積極的に動いてみよう。
そうすれば時間も短くできるし仕事も上達するし楽しめる。
時間短縮や精度をあげることが苦手なら、小さなノルマをたくさんつくろう。
目標はちょっとしたことでいい。
ゲームにたとえるなら、ステータスを1あげるとか、1000G稼ぐとか。
仕事に例えるなら、メールの返信をひとつする。
なんでもいいからタスクを10個処理するとか。
無理のないノルマを設定することがコツだ。
知人はモチベーションをあげるため、自分にご褒美を用意しているそうだ。
これを達成したらこれを買う、とか1日がんばったらこれをする、とかね。
目標は自分が楽しめる方法ならなんでもいい。
適切にノルマ目標を設定することは、インセンティブとしてとても効果があるのだ。
楽しさや喜びのためなら人は行動できる。
やる気を持続させるために、適切なインセンティブをつくってみよう。
…ということを前回は伝えたかったのだが、ろくに推敲せずに記事にしてしまった。
おかげで多くの人の時間を無駄に奪ってしまった。
反省とともにお詫びしたい。
そして今度こそ、この記事が役に立つことを願っている。